すごうでスパイふたりぐみ 067 第十八回 最終章



(来たか…?)

ウルズ7は、目を細めた。
それを微動だにすることはなく、あくまで静かに左右を見渡す。

刺すような鋭い殺気。
――彼女ではなく、自分に向けられている…?

(クルツ)
(OK。おまえはそっちに集中してな)
(…了解)


耳元に装着した超小型イヤホンで、短くやりとりを交わす。

火曜の午後、短針はちょうど四時を過ぎたところだ。
ウルズ7は、追試受験中である。

(千鳥は…?)


***


屋上――

「んっ、んんーー!!」
「おとなしくすることだね、千鳥かなめさん。黙っていれば痛い事はしないよ」
「んんーっ!!」
「もう彼の見張りも解いていいよ。すぐ終わるから。そう、すぐにね…」


その男は、かなめに銃口をまっすぐ向け――
うす曇の空の下で、がちりと撃鉄の音が響いた。


すごうでスパイ067 最終章
次回につづく。(最終回まであと二回!)


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